米東部ニューヨーク市のアダムズ市長(民主党)は7日、南部のメキシコとの国境地帯からバスで移送される不法移民が急増し、当局の受け入れ能力が限界に近づいているとして、非常事態を宣言した。宣言により市の関係機関がより迅速に対応できるようになる。4月以降、移送された不法移民は1万7千人を超えたという。
南部テキサス州などの共和党知事は、移民問題の深刻さを民主党のバイデン政権が理解していないとして、不法移民をニューヨーク市や首都ワシントンなどに送り込んでいる。移民問題は11月に迫る中間選挙の争点にもなっている。
アダムズ氏は記者会見で「私たちの思いやりは無限だが、資源は無限ではない」と述べ、連邦政府や州の支援が必要だと訴えた。9月からは1日平均で5、6台のバスが事前の調整もなく到着しているという。(共同)