エンジン不正の日野自動車、4役員が辞任 社長は続投も報酬50%減

認証不正問題への対応に関する記者会見の冒頭で、一連の問題について謝罪する日野自動車の小木曽聡社長(右)=7日午後、東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)
認証不正問題への対応に関する記者会見の冒頭で、一連の問題について謝罪する日野自動車の小木曽聡社長(右)=7日午後、東京都千代田区(鴨志田拓海撮影)

日野自動車は7日、エンジンの排出ガスや燃費試験のデータを改竄(かいざん)していた不正問題で経営陣の処分と再発防止策を発表した。問題の責任を取り、役員4人が同日辞任した。小木曽聡社長や他の役員、社外取締役らの報酬を減額する。歴代トップに報酬の自主返納を求める。小木曽社長は続投し、企業風土改革など経営再建に取り組む。

上意下達の社内風土が要因

小木曽社長は7日夕、斉藤鉄夫国土交通相に再発防止策を提出した。その後に東京都内で記者会見し、経営責任や再発防止策について説明した。小木曽社長は会見冒頭で陳謝し、「猛省している。二度と不正を行わないように改革を行う」と強調した。

日野自は今年3月に不正を公表。外部有識者による特別調査委員会は8月に不正は少なくとも約20年前から行われ、上意下達の社内風土が不正を生み出した要因と指摘していた。調査では経営陣の関与は認められなかったが、役員の経営責任を明確化した。

役員の処分では生産担当の皆川誠取締役、コーポレート担当の久田一郎取締役、コンプライアンス推進室担当の中根健人取締役、技術開発担当の長久保賢次専務役員が辞任する。いずれも日野自出身で幹部を務めた期間が長く、経営責任があると判断した。

歴代トップに報酬自主返納求める

小木曽社長は令和3年2月にトヨタ自動車から日野自の顧問となり、同年6月にトップに就任したため、不正への関与が薄く続投する。ただ、月額報酬の50%を6カ月間減額する。専務役員は月額報酬の30%を3カ月間減額する。6月に退任した下義生前会長ら歴代トップには報酬の自主返納を求める。

不正の再発防止策として縦割り組織の見直し、監視体制や法令順守の強化、認証部門の開発部門からの分離などを掲げ、全社一体となって改革に取り組む。(黄金崎元)

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