米韓、地対地ミサイル4発発射で対抗 北朝鮮は「沈黙」

5日、米韓両軍が日本海へ発射した戦術地対地ミサイル(韓国軍合同参謀本部提供、共同)
5日、米韓両軍が日本海へ発射した戦術地対地ミサイル(韓国軍合同参謀本部提供、共同)

【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮が4日に日本列島上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受け、米韓両軍は5日未明、対抗措置として合同で、日本海に向けて地対地ミサイル計4発を発射した。韓国軍合同参謀本部が発表した。韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は北朝鮮の軍事的挑発に対して米国と連携し、断固とした措置をとる立場を鮮明にしている。

韓国軍と在韓米軍が発射したのは戦術地対地ミサイル「ATACMS」で、日本海上の仮想の標的に向けて2発ずつ発射したという。韓国軍は「北朝鮮がどんな場所から挑発しても、挑発拠点を無力化できる能力と態勢を備えていることを示した」と強調した。

韓国軍は5日、別の弾道ミサイル「玄武2」も発射したが、発射直後に基地内に落下する事故が起きた。人的被害はなく、韓国軍が原因を調べている。

米韓両軍は4日にも戦闘機による編隊飛行や爆撃訓練を実施。北朝鮮が6月に短距離弾道ミサイル8発を発射した翌日にもATACMS8発を対抗措置として発射していた。

韓国の李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防相とオースティン米国防長官は4日、電話会議し、北朝鮮のミサイルへの対応を協議した。両氏は「北朝鮮の度重なる挑発行為は米韓同盟の抑止と対応能力を強化させ、北朝鮮の国際社会での孤立を深めさせるだけだ」と警告した。

一方、北朝鮮メディアは5日午前現在、4日の弾道ミサイルに関して報じていない。北朝鮮はメディアは5月以降の相次ぐ弾道ミサイル発射について扱っておらず、「沈黙」が続いている。日常的な実験や訓練の一環にすぎないと印象付ける狙いもありそうだ。

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