ノーベル化学賞 米欧3氏に授与 化合物を素早く作れる手法に貢献

2022年のノーベル化学賞を受賞した(後方掲示は左から)米スタンフォード大のキャロライン・ベルトッツィ博士、コペンハーゲン大のモーテン・メルダル博士、米国のバリー・シャープレス博士(AP)
2022年のノーベル化学賞を受賞した(後方掲示は左から)米スタンフォード大のキャロライン・ベルトッツィ博士、コペンハーゲン大のモーテン・メルダル博士、米国のバリー・シャープレス博士(AP)

【ロンドン=板東和正】スウェーデン王立科学アカデミーは5日、2022年のノーベル化学賞を、米スタンフォード大のキャロライン・ベルトッツィ教授(55)、コペンハーゲン大(デンマーク)のモーテン・メルダル教授(68)、米スクリプス研究所のバリー・シャープレス教授(81)の米欧3氏に授与すると発表した。狙った化合物を素早く作れる手法の開発に貢献したことが評価された。

シャープレス氏は2度目の化学賞受賞。2001年に野依良治氏らと同時受賞している。

今回の授賞理由は「クリックケミストリーと生体直交化学の発展」。シャープレス氏は2000年ごろ、複雑な分子を簡単に合成できる「クリックケミストリー」という概念を生み出した。反応が素早く起こり、目的とする有用な化合物を効率よく作り出せる。

シャープレス、メルダル両氏はそれぞれ独自に銅触媒を使って反応を起こす研究成果を発表し、クリックケミストリーの基礎を築いた。一方、ベルトッツィ氏は、生体内で作用させる手法を開発。がんなどの治療法研究に大きく貢献している。3氏は複雑な分子をより簡単な方法で作る技術の開発を進め、医薬品の開発や生物研究などの促進につなげた。

授賞式は12月10日にストックホルムで開かれる予定。賞金は1千万スウェーデンクローナ(約1億3千万円)で、3氏が分け合う。

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