浪速風

それじゃない感、拭えるか

金融市場は忖度(そんたく)などしてくれない。英国の新政権が減税や光熱費の補助といった経済対策を発表したところ、外国為替市場で英ポンドが急落した。財政が悪化する、というのがポンド売りの主な理由。低所得世帯は今冬、暖房もままならず凍えてしまうかもしれないとの指摘もあるのに、市場とは冷たいものだ

▶遠慮なく各国を値付けする市場に、政策当局は手を焼いている。日本政府は円安を阻止しようと円を買い支える為替介入に踏み切ったが、しばらくすると円相場は介入前の水準に戻ってしまった。市場が「それじゃ変わらないんだよ」と政府を諭しているような

▶市場の声をどう受け止めたのか、政府は電気代の補助、賃上げを促す投資など大規模な経済対策に乗り出す方針だ。日本経済が上向くと市場でみなされれば、円の評価は高くなるはず。逆なら別の手も考えねばならない。実際、ポンド安に慌てた英政府は政策の修正に乗り出している。

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