原因は「ダ埼玉」魂? 住み続けたい街で埼玉県勢不振

さいたま市浦和区のJR浦和駅前を行き交う人たち。住みたい駅ランキングでは上位だったが、住み続けたい自治体ではトップ10を逃した=4日午後(中村智隆撮影)
さいたま市浦和区のJR浦和駅前を行き交う人たち。住みたい駅ランキングでは上位だったが、住み続けたい自治体ではトップ10を逃した=4日午後(中村智隆撮影)

リクルートが4日発表した今年の「住み続けたい街ランキング」で、駅別で埼玉県内勢は50位以内に入らなかった。自治体別でも県内最高は13位のさいたま市浦和区だった。3月の「住みたい街ランキング」では駅別で3位に大宮駅(さいたま市大宮区)が食い込むなど健闘しただけに、不振が際立つ格好となった。同社は、住み続けるにあたっての街への愛着の差が表れた可能性があるとみている。

調査は今年1~2月にインターネットを通じて実施し、「今住んでいる街に今後も住み続けたいか」や、その街の交通利便性、自治体サービスといった魅力などについて質問。東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城の5都県に住む20歳以上の約34万人から回答を得た。

その結果、駅別のランキングでは50位以内を東京都と神奈川県の駅が独占。自治体別のトップ10でも両都県がほとんどで、埼玉県内勢は50位以内で4自治体しかランクインしなかった。4自治体は、さいたま市浦和区(13位)▽同市大宮区(15位)▽同市中央区(25位)▽横瀬町(43位)-。

同社の今年の「住みたい街ランキング」では、駅別で3位の大宮駅に続き、浦和駅(さいたま市浦和区)が5位、さいたま新都心駅(同市大宮区)も17位につけた。新型コロナウイルス禍の影響で、自然が豊かで都心へのアクセスも良好な県内が移住先として人気が高まっていることなどが背景にあるようだ。

それでは、なぜ今回の調査で県内勢が振るわなかったのか。

同社の住まい関連の調査研究機関「SUUMOリサーチセンター」所長の池本洋一さんは、「住み続けたい街ランキング」の調査対象がより年齢が上の世代を含んでいることに触れ「あくまで仮説だが、上の世代を中心に〝ダ埼玉〟を容認するような、自分の街が好きだという気持ちがそこまで高くないということがあるのかもしれない」と指摘する。

その上で、県内では最近は「若い世代で『便利でコストパフォーマンスがいい』と、街に対する感情が変わってきているようだ」と分析する。

県内では住み続けたいと思う人を増やす方策が必要となるが、ヒントは県西部の小さな町にありそうだ。

今回の自治体別ランキングで43位に入った横瀬町。「町で何かやりたい」という人のアイデアを町が募り、実証実験などにつなげる官民連携の「よこらぼ」の取り組みを進めるなど「チャレンジする風土があり変化へのわくわく感が人を呼び寄せる」(同社)。

これから求められるのは、街に主体的に関わろうとする人を増やし、街の持続可能性を高める取り組みのようだ。(中村智隆)

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