--バンダイナムコグループが4月に組織再編を実施し、人気アニメ『機動戦士ガンダム』で知られるサンライズにアニメ配信など映像関連の機能を集約して現社名に変更した。企画から制作、流通、配信まで一気通貫する体制になった
「なぜ一緒になったかというとスピード感が大事だからだ。早く作品がつくれるようになれば、いい作品をつくる時間が確保できる」
--これまでの経歴をどう生かしいていくか
「レンタルビデオ店向けや携帯電話用コンテンツ向けの市場がないときからアニメやゲームを手掛けてきた。今、アニメは流通先が複数できたとはいえ過渡期だ。(新市場を開拓してきた自分自身が先頭に立って)変化に備えて事業を進めていく」
--グループは450億円の映像投資を計画する
「アニメの年間制作本数は消費者の好みが細分化し、1990年代から30年で3倍になった。一方、クリエイターの人数は1.5倍にとどまる。(1枚1枚セル画を手描きするのではなく)ゲームのようにキャラクターを動かして撮影するとアニメができる時代も近づきつつある。(効率化もにらみ)デジタル技術の導入を積極的に促していく」
--2日から放送が始まったテレビアニメ「機動戦士ガンダム 水星の魔女」では、主人公が少女だ
「女性主人公はテレビシリーズでは初の試みだ。令和に届ける新しいガンダムとして、さまざまな挑戦をしていく」(高木克聡、写真も)
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あさぬま・まこと 国学院大法卒。昭和61年バンダイグループ入社。平成26年にバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)取締役。30年サンライズ(現バンダイナムコフィルムワークス)専務。31年4月から現職。東京都出身。