慰霊碑設置を見送り、安倍元首相の銃撃現場

安倍晋三元首相が銃撃された現場を訪れ、手を合わせる人=9月27日午後、奈良市(沢野貴信撮影)
安倍晋三元首相が銃撃された現場を訪れ、手を合わせる人=9月27日午後、奈良市(沢野貴信撮影)

安倍晋三元首相が銃撃された奈良市の近鉄大和西大寺駅前の現場を巡り、同市がこれまで検討していた慰霊碑などの設置を見送る方針を固めたことが3日、市関係者への取材で分かった。追悼の場とすることに市民から賛否があり、銃撃現場だけでなく、その周辺にも置かない方針という。4日に公表する。

銃撃現場は市が進める駅前再開発計画で来年3月末までに車道として整備される予定になっていた。事件後、仲川げん市長は「歴史的な事件で、何らかの形で人々の記憶にとどめておく必要がある」と述べ、計画を見直して追悼の場を設ける考えも示唆していた。

ただ、こうした意向に市民らからは「悲惨な現場というマイナスのイメージを持たれる」と反対の声も寄せられていたといい、仲川市長は9月13日の報道陣の取材に「事件現場は基本的には車道になる。その方向性を大きく変えたり、事件現場を迂回(うかい)したりするのは現実的ではない」と説明、安倍氏の国葬に対する世論の動向を踏まえた上で「最終的に9月末ごろには判断したい」と話していた。

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