円再び145円台 為替介入の効果消える

3日の外国為替市場で、円相場は一時1ドル=145円台まで下落した。政府と日本銀行は9月22日、急激な円安を抑止するため約24年ぶりとなる円買いドル売りの為替介入を実施したが、約10日間で介入前の水準近くまで戻った形だ。日米の金利差が拡大する中で円売り圧力は収まらず、為替介入による抑止効果の限界を指摘する声もある。

3日の外国為替市場で円相場は144円台後半で取引され、一時、9月22日の為替介入直前と同水準の145円台まで円安が進む場面もあった。22日の介入では直後に5円近くも円高に振れたが、市場への牽制(けんせい)効果は限定的になっている。

円安が進むのは、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ退治で大幅な利上げを続ける中、日銀は超低金利政策を維持し、日米の金利差拡大で運用に有利なドルが買われるためだ。鈴木俊一財務相は3日の記者会見で「過度な変動には適切な対応を取る」と追加介入を示唆してクギを刺したが、流れは変わらない。

第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミストは「政府が追加介入に踏み切る可能性はあるが、無制限にできるわけではない」と指摘する。円買い介入の元手となる政府の外貨準備は8月末時点で1兆2920億ドル(約186兆円)に上るが、すぐ投入できる預金勘定は1361億ドルと1割程度にとどまる。〝弾切れ〟を見透かして円売り圧力は依然根強く、「近く150円台が見えてくる」(藤代氏)とも指摘される。

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