内定式「同期に会えた」 対面式復活、オンライン併用も

3年ぶりに対面式の内定式が行われた関西みらいフィナンシャルグループ =3日午前、大阪市中央区(須谷友郁撮影)
3年ぶりに対面式の内定式が行われた関西みらいフィナンシャルグループ =3日午前、大阪市中央区(須谷友郁撮影)

令和5年春に卒業予定の大学生らに対する採用内定式が3日、各企業で開かれた。採用をめぐっては、新型コロナウイルス禍後を見据えて増やす企業が多く、学生優位の売り手市場で展開。また、新型コロナ対策で見送っていた対面方式での内定式を復活させる動きが出てきた。

今年は採用内定解禁の1日が土曜日だったため、多くの企業が3日に内定式を行った。関西みらいフィナンシャルグループは同日、大阪市内の本店で3年ぶりに対面形式での内定式を行い、来年春の新入社員121人が参加した。

同社は昨年まで2年連続で本店と内定者をオンラインでつないで式を行っていた。担当者によると「感染状況が落ち着いている。人生の節目を大切にしてあげたい」として対面での式を復活させたという。菅(かん)哲哉社長は式の祝辞で「コロナ禍でだれも経験したことのない学生生活を乗り越えたことは、大きな財産になる」と述べた。傘下のみなと銀行に内定の多鹿(たじか)大輝さんは、同期と対面したことで「切磋琢磨(せっさたくま)して頑張っていこうという気持ちになった」と意気込みを語った。さらに内定式後には交流会があり、チームに分かれて地域などにちなんだクイズに挑戦して親交を深めた。

一方、オンライン方式を継続したり併用したりする企業も多い。JR西日本は3日午前、三輪正稔(まさとし)人事部長が内定者に対しオンラインで祝辞を述べた。オンラインでの実施は3年連続。終了後、内定者の丸岡春菜さんは「コロナ禍での学生生活を過ごしたが、人と出会うことはやはり大切。多くの方に利用してもらえる鉄道会社にしたい」と抱負を語った。クボタも同日午前、オンラインで内定式を実施。大阪ガスも午後からオンライン形式で開く。

また、パナソニックホールディングス傘下の事業会社の一部では、初めて内定式を実施。同社はこれまで、内定者に学業に専念してもらうため、内定式を開いていなかった。しかし、4月から持ち株会社制に移行したことによって各事業会社が人事制度などを独自に策定できるようになり、一部で開催されることになったという。

就職情報会社「マイナビ」が6月に行った調査によると、4年卒より採用を増やすと回答した企業は22・1%で、前年比6・1ポイント増。人手不足が背景にあり、コロナ禍からの復調傾向が鮮明になっている。

また、就職情報会社「学情」の調査では、内定式を対面で開催する企業は63・2%で昨年から倍増。オンラインのみとの回答は17・6%にとどまった。

政府は採用活動の過度な前倒しを防ぐため、説明会は3月、選考活動は6月、内定は10月以降という日程の順守を求めている。

リクルートの調査によると、5年卒業予定の大学生の内定率は9月1日時点で90・8%だった。

会員限定記事会員サービス詳細