「大丈夫だよと言わせて」父が思い吐露 女児不明から10日

今年4月の南朝芽さん(家族提供の動画から)
今年4月の南朝芽さん(家族提供の動画から)

千葉県松戸市の小学1年、南朝芽(さや)さん(7)が自宅を出たまま行方不明になって2日で10日目となった。朝芽さんの父親は同日、心情を記した文書を公表し、「ほんの一筋の希望にかけて我を忘れるまで探しています」「ただ、さやを抱きしめて、『もう大丈夫だよ』と言わせてください」と訴えた。この日も県警は朝芽さんの持ち物が見つかった河川敷を中心に捜索。しかし、発見につながる有力な手がかりは得られていない。

「私たちのもとに帰して」 父の公表文書全文 女児不明

朝芽さんは9月23日午前11時半ごろ、母親と自宅近くの公園に行く約束をし、先に1人で自宅を出た。母親は約5分後に公園へ向かったが、そこに朝芽さんの姿はなかったという。

その後、行く予定だった公園とは別の公園で朝芽さんのキックボードが見つかった。24日にはキックボードが見つかった公園から約300メートル離れた江戸川の河川敷で靴と靴下を発見。28日には約1キロ下流の取水口でタグに「さや」と書かれた帽子が見つかり、母親が外出時に朝芽さんが身に着けていたものと確認した。

朝芽さんの持ち物が遠くの公園や河川敷で見つかった理由は分かっていない。行く予定だった公園とキックボードが見つかった公園は直線距離で約900メートル。朝芽さんはキックボードが見つかった公園で遊んだことがあるものの、行くには何度か横断歩道を渡り、交通量の多い道路を通る必要がある。

さらに河川敷に行くには地上から約7・5~8メートルの高さの土手を上った後、階段で砂利道へ降り、グラウンドを通り抜けなければならない。「普段から近くを通るが、小学1年の女の子が1人でグラウンドを抜けて河川敷まで行くだろうか」。捜索に協力した埼玉県越谷市の男性(50)は首をかしげる。

県警は事件と事故の両面から捜査している。誰かに連れ去られた可能性は否定できないが、川に転落したとも考えられる。行方不明になった翌日は台風15号の影響で水位が増していた。

朝芽さんの父親は2日に公表した文章で「どこかで、わが子が『パパ、ママ』と呼んでいるのではないかと思い、探しています」「さやがこの8日間をどのような気持ちで過ごしたのかは、想像を絶するものがあります」と思いを吐露。さらに、事件に巻き込まれている可能性にも言及し、「どうして、あんなにも無邪気でかわいい子が、危険な目にさらされているのか」「安全に帰してくれさえすれば誰のことも責めません」とつづった。

朝芽さんは身長約115センチの痩せ形で、薄いピンクのTシャツに青色半ズボンを着用していたという。情報提供は県警松戸署(047・369・0110)まで。(前島沙紀)

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