「娘奪った悪に立ち向かう」横田早紀江さん めぐみさん5日に58歳

川崎市で開かれた支援者集会で、あいさつする横田早紀江さん=1日午後
川崎市で開かれた支援者集会で、あいさつする横田早紀江さん=1日午後

北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさん(57)=拉致当時(13)=は5日に58歳の誕生日を迎える。母の早紀江さん(86)らが1日、川崎市内で報道陣の取材に応じ、当時の思い出を振り返るとともに、「(北朝鮮に)徹底的に立ち向かう」と奪還への決意を口にした。

めぐみさんは昭和39年10月5日、名古屋市で生まれた。早紀江さんは「赤ちゃんはこんなに重いんだなと感じた感覚を、今でも思い出す」。誕生日には友人を呼んでちらしずしを食べ、家族でもケーキを囲んでハッピーバースデーの歌を歌ったという。

早紀江さんは幸せな思い出を思い起こし、「私たちの大切な娘を奪った悪には徹底的に立ち向かう」と強い口調で述べた。

同席した弟の拓也さん(54)も、めぐみさんがいた家族の食卓を振り返り、「幸せを奪った北朝鮮を許すことができない」と憤りをあらわに。間もなく58歳となる姉に対し、「13歳のころの姉で止まっている。想像がつかない」と苦しい胸の内を明かした。

今月15日には、5人の拉致被害者が帰国してから20年となる。この間、特段の進展はないまま、多くの家族が他界した。

拓也さんは「政府は主権が侵されていることをわがこととして考え、強い外交に出てほしい」と主張。田口八重子さん(67)=同(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(45)は、「苦難を耐え忍ぶ20年だった。これ以上、味わいたくないので早期に解決してほしい」と訴えた。

取材は1日、川崎市主催の集会の後に実施された。集会の座談会で拓也さんは、「北朝鮮の人質外交は変わっていない。変わったのは最前線で戦った父らが他界したことだ。(めぐみさんらと)親世代が会えなければ拉致問題の解決はあり得ない」と述べた。

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