プーチン氏、ウクライナ「4州併合」を宣言

30日、モスクワで演説するロシアのプーチン大統領(ロイター)
30日、モスクワで演説するロシアのプーチン大統領(ロイター)

ロシアのプーチン大統領は30日、大統領府で演説し、ウクライナ東部のドネツク州とルガンスク州、南部のヘルソン州とザポロジエ州をロシアに併合する「条約」に調印すると宣言した。露軍が占領した地域を「ロシア領土」として既成事実化し、ウクライナに奪還を断念させようとの思惑がある。

ロシアによるウクライナ領の併合は2014年の南部クリミア半島に続き2回目。米欧諸国は併合を認めず、追加対露制裁を発動する方針。ロシアと米欧の対立がさらに先鋭化するとみられる。

「条約」は調印された後、露憲法裁での審査や上下両院での批准承認手続きなどを経て、10月初旬にも「発効」する見通し。

プーチン氏は調印に先立つ29日、ヘルソン州とザポロジエ州を「独立国家」として承認する大統領令に署名した。露国内法は、新たな領土の併合には「他国からの要請」が必要と規定している。ロシアが4州を併合するには、2月に「独立国家」と認めた東部2州と同様、南部2州も承認する必要があった。

ロシアは4州で23~27日、ロシアへの編入の是非を問う「住民投票」を強行。結果は賛成多数だったと主張し、併合の正当化を図っている。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は29日のビデオ声明で、ロシアがもたらす死と破壊をとめる「唯一の方法は解放だ」とし、反攻を続ける意思を表明した。30日に国家安全保障防衛会議の緊急会合を開催し、対露方針を改めて明確化する。

バイデン米大統領も29日、ロシアの4州併合について「決して認めない」と表明。「住民投票」についても「完全なでっち上げ」と非難した。

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