プーチン氏、30日に「併合」宣言へ 米欧は追加制裁

ロシアのプーチン大統領=16日、ウズベキスタン・サマルカンド(タス=共同)
ロシアのプーチン大統領=16日、ウズベキスタン・サマルカンド(タス=共同)

ロシアのペスコフ大統領報道官は29日、ウクライナ東部と南部の4州をロシアに併合するための「調印式典」が30日に開催されると明らかにした。タス通信などが報じた。プーチン大統領が4州の併合を宣言する見通しが強まった。4州の親露派勢力が28日、ロシアへの一方的な編入を図って実施された「住民投票」で賛成多数を得たと主張し、各地域を編入するよう要請していた。

親露派勢力の動きを受け米国と欧州連合(EU)は28日、「投票結果を承認しない」などと非難。追加の対露制裁に乗り出すことを明らかにした。

住民投票は23~27日、東部ドンバス地域のドネツク、ルガンスク両州と、南部ヘルソン、ザポロジエ両州で実施。プーチン氏が30日の式典で、4州の親露派勢力と併合に関する「条約」を締結する見通しだ。

露メディアなどによると、露上下両院が「条約」締結後の10月上旬にも批准し、併合を正式に承認するとみられている。

米欧は厳しく反発。EUのフォンデアライエン欧州委員長が28日、露産石油の取引価格に上限を設けることを柱とした追加制裁案を発表した。「でっち上げの住民投票はウクライナ領を奪うための違法行為」とロシアを非難。化学関連品や電子機器などの対露輸出規制や、70億ユーロ(約1兆円)規模のロシア産品の輸入制限も盛り込まれた。

また、米国務省のプライス報道官は28日、ロシア側が「圧倒的な賛成多数」と主張する投票結果が「ウクライナの人々の意思ではない。決して承認しない」と述べた。「同盟・パートナー諸国とともに、(他国から)領土を奪い取ろうとするロシアにさらなる圧力をかける」として、数日中にも追加制裁を発表する考えを示した。

一方、ウクライナ保安庁は28日、ロシアと協力し住民投票を組織したとして、親露派勢力トップや幹部ら16人の刑事訴追手続きを開始した。

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