阪神高速工事で賠償額4億円引き上げ 設計会社に命令、大阪高裁

大阪高裁
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阪神高速大和川線(堺市―大阪府松原市)のトンネル工事をめぐり、設計ミスが原因で大幅な工法変更を余儀なくされたとして、発注元の大阪府が設計を担当した「日本シビックコンサルタント」(東京)に約61億9千万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が29日、大阪高裁であった。宮坂昌利裁判長は、双方の過失を認めた上で同社の過失割合を2割とし、同社に約2億2千万円の支払いを命じた1審大阪地裁判決を変更。過失割合は6割が相当として、同社の賠償額を約6億2千万円に増額した。

工法変更の原因となったコンクリート製立て坑の設計ミスの有無や責任が主な争点だった。

宮坂裁判長は判決理由で、設計ミスは認めず、立て坑を安定させるには別の工事が必要だと同社が十分に説明しなかったことを違法とする1審判断を踏襲。府側には、外部から危険性を指摘されたのにそのまま工事を進めた過失があるものの、「(同社の)責任を上回ると評価するのは相当ではない」と判断した。

また1審が約9億7千万円とした損害額は、約6億6千万円と認定。過失割合は府が4割、同社が6割とし、遅延損害金を加えて賠償額を言い渡した。

阪神高速大和川線は当初の予定から約3年遅れで、令和2年3月に全線開通した。

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