北京春秋

難しい日中の民間交流

24日、北京市で開かれた日中国交正常化50年の記念イベントの開幕式(三塚聖平撮影)
24日、北京市で開かれた日中国交正常化50年の記念イベントの開幕式(三塚聖平撮影)

日中国交正常化50年を前にした24、25両日、北京市内のショッピングモールで記念イベントが開かれた。中国に進出する日系企業の団体である中国日本商会などがつくる実行委員会と、中国外務省傘下の中国公共外交協会が共催し、日本企業の商品紹介や、日本文化に関する展示、実演などが行われた。中国のゼロコロナ政策で日中間の往来が制限されている中で、中国人の対日理解を増進させるという狙いもあった。

ただ、開催までの道のりは一筋縄ではなかった。中国公共外交協会との共催や、開催自体の許可が中国当局から出たのは9月に入ってからだった。台湾問題を巡る政治的な緊張が影響したと考える日本側関係者は少なくなかった。10年前の正常化40年の際に、日本政府による尖閣諸島(沖縄県石垣市)の国有化を受けて、計画した記念イベントが次々と中止となったことを思い出した関係者もいた。

垂秀夫(たるみひでお)駐中国日本大使は記念イベントの開幕式後、産経新聞などの取材に「中国にいれば『日中関係の基礎は民間にある』とよく耳にするが、そのことを実感するのは難しい。両国の政治関係が悪化した場合、真っ先に影響を受けるのは民間の往来や交流、活動だからだ」と強調した。50年を迎えた日中関係を巡る難しさが改めて浮き彫りになっている。(三塚聖平)

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