日本維新の会が立憲民主党と合意した国会内共闘をめぐり、日本維新の母体である地域政党「大阪維新の会」の大阪府議団は28日、立民と選挙協力するとの誤解が広まっているなどとして反対することを決めた。久谷真敬(くや・まさのり)府議団代表が同日の会合で明らかにした。
日本維新の馬場伸幸代表宛ての申入書では、立民と選挙協力するとの誤解が広まり、府民から「不安と失望の声」が寄せられていることや、大阪都構想をはじめ維新が主導する改革に立民が反対してきた経緯に言及。来春に統一地方選を控えていることから「共闘には断固反対」と強調した。
合意そのものについて、交流サイト(SNS)にアップされた「合意文書を見て知るのが実情」として、速やかな経緯の説明も求めている。
申入書は、日本維新の常任役員を務める森和臣(かずとみ)府議にすでに渡しており、29日にオンラインで開かれる予定の日本維新役員会で馬場氏に内容を伝達する。
久谷氏は「大阪維新府議団は維新の発祥。立民や旧民主党系の議員とは対峙(たいじ)して戦ってきた」とし、「府民から心配と失望の声をたくさんいただいた。府議団として断じて許しがたい」と批判した。
国会内共闘をめぐっては立民の安住淳、日本維新の遠藤敬両国対委員長が21日に会談して合意。一方、日本維新の松井一郎前代表は合意が選挙協力に発展する可能性について「そんなことがあったら維新を徹底的にたたく」と否定している。