旧統一教会で足並み乱れ…政府与党、次期国会に課題

衆院議院運営委員会理事会に臨む理事ら=28日午前、国会内(矢島康弘撮影)
衆院議院運営委員会理事会に臨む理事ら=28日午前、国会内(矢島康弘撮影)

松野博一官房長官は28日の衆参両院の議院運営委員会理事会で、臨時国会を10月3日に召集する方針を伝えた。与野党は会期を12月10日までの69日間とすることでも合意。岸田文雄首相は、賛否が二分した安倍晋三元首相の国葬(国葬儀)が終わったことを受け、反転攻勢に出たい考えだ。ただ、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題が尾を引くほか、この日は国会の具体的な日程調整に手間取る場面もあり、再スタートの足元はおぼつかない。

「厳かな雰囲気の式となった。国内外から寄せられた多くの弔意に丁寧に応えることができた」

岸田文雄首相は28日、東京都内で講演し、前日に営まれた安倍氏の国葬をこう評価してみせた。

国葬実施は、岸田内閣の支持率下落の一因ともなったが、自民幹部は「式典の評価は悪くない。臨時国会に向けギアを切り替える」と強調。週明けからの国会で、物価高対策を盛り込んだ令和4年度第2次補正予算案の早期成立などを図りたい考えだ。

ただ、不安材料として残るのが旧統一教会問題だ。野党は同日の衆院議運委理事会で、旧統一教会との関係が指摘されている細田博之衆院議長に対し、国会で説明するよう要求。細田氏は山口俊一議運委員長(自民)に「29日にも一議員として何らかの対応をしたい」と答えた。

細田氏は、かつて教団の友好団体の集会でスピーチしたことなど、複数の接点が指摘されている。しかし、昨年11月の議長就任にあたり自民会派を離脱しており、自民は今月8日に公表した教団側と所属国会議員の接点調査の対象から外していた。野党は一連の問題を次の国会でも集中して追及する構えをみせる。

さらに28日は国会日程をめぐり、政府と与党の連携不足も露呈した。同日午前の衆参議運委理事会では、松野氏が召集日を伝えたが、与党側は具体的な会期を提案しなかった。与党側は理事会で「国葬や弔問外交が続き、政府と与党の調整が間に合わなかった」と説明した。

政府が召集日を正式に提案する場で、会期をセットで示さないのは異例だ。官邸と与党は調整の末、午後になって会期を12月10日までとする案を提示。与野党は最終的に合意したが、召集直前の迷走ぶりに「当たり前のことができない」(野党国対幹部)との批判が飛んだ。

与党は召集日に首相の所信表明を行った後、10月5~7日の衆参本会議で各党の代表質問を実施。3連休を挟んだ後、衆院予算委員会の質疑を始める日程案を描く。

ただ、10月中旬にはワシントンで各国の財務相が出席する国際会議があり、鈴木俊一財務相の出欠が焦点となる。鈴木氏がこの時期に外遊する場合、予算委の日程調整がさらに難航する可能性がある。(大島悠亮)

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