来年1月29日に開催される「第42回大阪国際女子マラソン」(産経新聞社など主催、奥村組協賛)は、コースが一部変更されることになった。新コースは高低差が約18メートル。2004年アテネ五輪金メダリストで日本記録保持者の野口みずきさんは「適度にアップダウンがあった方がリズムが取りやすい」と話し、好記録の誕生に期待を寄せた。
野口さんはアテネ五輪のレースなどで坂を利用してスパートをかけることが多かった。大阪国際の新コースでは、新たに走る長堀通で20キロをすぎてから上り下りがあるのが大きな特徴。「レースの流れを変えよう、集団を動かしてみようと思うところかもしれない。いいポイントになる」と話し、レースの分岐点になると展望した。
また、御堂筋での折り返しがなくなるのも大きな変更点だ。折り返しがあると「スピードを緩めないといけないし、足をひねってしまう可能性がある」とした上で、新コースは「アクシデントが発生しにくい」と指摘。沿道との距離が近くなる部分も多くなることから「(声援の後押しで)飛び出すチャンスも増えるのでは」と予想した。
野口さんが持つ2時間19分12秒の日本記録は約17年破られていないが、前回の大阪国際では松田瑞生(みずき)(ダイハツ)が2時間20分52秒の大会新記録(男女混合レース)をマークし、国内レースで初の2時間19分台への機運も高まっている。
野口さんは「(20分の壁を)破ってほしいではなく、もう破らないといけない。世界では19分台が当たり前。記録に挑戦してほしい」と力を込めた。(丸山和郎)