都民の消防官

向島署消防司令補、鈴木靖さん(59) 救急の最前線で力発揮

「第75回都民の消防官」を受章した向島消防署の鈴木靖消防司令補(東京消防庁提供)
「第75回都民の消防官」を受章した向島消防署の鈴木靖消防司令補(東京消防庁提供)

「多くの都民にとって救急要請は人生の中で初めての経験だ」とする意識を常に持ち「都民が満足する活動、最高のサービスを提供すること」を心がけ、救急活動の最前線で活躍してきた。

卓越した指揮能力と知識は、これまでの数多くの困難な現場で培われ、発揮された。平成20年10月、荒川区内の駅のホームで心肺停止となった男性に心臓マッサージなど適切な処置を施した。男性は救急車内で呼吸と脈が回復し、医療機関に搬送中には意識も回復した。その後、男性は社会復帰を果たしたという。

大災害にも接した。23年3月、東日本大震災が発生すると、約3週間後には津波で多くの犠牲者が出た宮城県気仙沼市に入った。想像を絶する現場の状況の中で、「何とか被災者の力になりたい」と避難所で体調を崩すなどした11人の被災者への救命活動をやり遂げ消防総監賞を受賞した。

「素晴らしい章をいただきうれしい」。37年間の経験を後進の育成にささげる決意を新たにした。

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