「中国発言」で市議に謝罪要求決議、掲載の広報誌配布差し止めず 大阪地裁

大阪府泉南市の添田詩織市議
大阪府泉南市の添田詩織市議

大阪府泉南市議会の一般質問で、添田(そえだ)詩織市議が中国出身の国際交流員に言及した内容が差別的だとして議会が謝罪を求める決議をした問題で、添田氏が市に決議内容を載せた10月発行の議会広報誌の配布差し止めを求めて申し立てた仮処分について、大阪地裁は26日、却下の決定をした。

決定理由で井上直哉裁判長は、広報誌への掲載や配布は公益を図る目的で「市議を人格的におとしめるものではない」と指摘。添田氏が決議内容を自身のSNS(交流サイト)で公開しており、配布により著しい不利益は生じないとした。

市議側は決議が実質的な懲罰に当たる上、懲罰を規定する法令に反し違法だと主張。発言は安全保障上の懸念に基づいており、差別的な発言にあたらないと訴えていた。

申立書によると、添田氏は7月7日、市議会定例会の一般質問で「半分公務員みたいな職業に中国籍の方が就くのは大丈夫か、ありえない、怖いという声をもらっている」と述べた。これに対し、市議会は発言を差別的言動ととらえ、同月26日、添田氏に謝罪と反省を求める決議を可決した。

添田氏の代理人を務める徳永信一弁護士は「決定は決議の不当性を隠蔽(いんぺい)した形で容認できない。今後、訴訟を検討する」とコメントした。

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