「脱ロシア」でパリ五輪狙うフェアリージャパン 世界選手権で得た収穫と課題

日本は1種目目のリボン・ボールで出遅れ8位に終わった=ソフィア(共同)
日本は1種目目のリボン・ボールで出遅れ8位に終わった=ソフィア(共同)

メダルなしの8位に終わった昨夏の東京五輪をきっかけに練習拠点をロシアから日本に移すなど「脱ロシア路線」に移行して鍛錬を積んできた新体操の日本代表「フェアリージャパン」。2024年パリ五輪の予選を兼ねた世界選手権(14~18日、ソフィア)の団体総合はミスが響いて8位となり、今大会での五輪切符獲得を逃した。本番で実力を出し切る勝負強さや選手層に課題が見えた一方、今後に向けて現在地を知りえる意義ある大会となった。

16日に行われた団体総合。1種目目のリボン・ボールでは、演技後半にリボンが選手の足に絡まるアクシデントが起きた。得点を大きく落とし、痛恨の出遅れを喫した。練習から完成度が高かったという2種目目のフープは、観客から歓声が起こるほどの演技を見せたが、表彰台には届かず。ウクライナ侵攻の影響で、強豪のロシアとベラルーシが不在の中8位に終わり、東京五輪に出場した竹中七海(トヨタ自動車)は「ミスが出てメダル獲得に届かず悔しい経験になった」と話した。

世界選手権を終え、東京都内で帰国報告会見を行った新体操日本代表のメンバー。後列左端は個人の喜田純鈴、後列左から2人目は個人の山田愛乃、そのほかが団体メンバーで、鈴木歩佳主将は後列左から3人目。
世界選手権を終え、東京都内で帰国報告会見を行った新体操日本代表のメンバー。後列左端は個人の喜田純鈴、後列左から2人目は個人の山田愛乃、そのほかが団体メンバーで、鈴木歩佳主将は後列左から3人目。

ミスが出た要因について、主将の鈴木歩佳(ミキハウス)は「練習は積んでいたけど、緊張感の中でやり切るところがまだまだ足りていなかった」と振り返る。団体の日本は、東京五輪後に強化体制が変わり、メンバーも変更。同五輪を戦ったのは鈴木と竹中だけだった。経験の浅さが大舞台の結果に直結した形だ。

また、チームは8月に新メンバーが加わるなど、選手層にも課題があった。鈴木は以前、「1回ミスしてすぐメンバーを変えられた経験があった」というが、今季はメンバーを入れ替える余裕はなかった。チーム内での競争を激化させることが、緊張感のある場で力を出すためには必要であることも痛感させられた。

若いチームだからこそ、足りなかったことを国際舞台を戦うことで知れたことは、大きな収穫だった。選手は「自分たちの演技をやり切ることができなかった」(鈴木)と、大舞台で持てる力を発揮できなかったという思いがある。村田由香里強化本部長は「練習の時に自信があると思っていても、試合ではこのレベルではダメなんだと感じたと思う」と話した。

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