首相、米副大統領に「安倍外交の遺産発展」 弔問外交開始

会談を前にハリス米副大統領(左)と握手する岸田文雄首相=26日午後5時34分、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影)
会談を前にハリス米副大統領(左)と握手する岸田文雄首相=26日午後5時34分、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影)

岸田文雄首相は26日、安倍晋三元首相の国葬(国葬儀)に参列する各国首脳ら11人と東京・元赤坂の迎賓館で相次ぎ個別会談し、「弔問外交」をスタートさせた。ハリス米副大統領とは初めて会談し、日米同盟を強化し、安倍氏が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」を推進する方針を確認した。国葬は27日午後2時ごろから、日本武道館(東京・北の丸公園)で営まれる。

首相はハリス氏との会談で同盟を強化した安倍氏の功績に触れ「遺志を引き継ぎ、外交的な遺産を発展させる」と強調。「自由で開かれたインド太平洋の実現のため、引き続き連携していきたい」と語った。

ハリス氏は「米国の日本の防衛に対するコミットメント(責任)は揺るぎない。日本が脅威にさらされたときは、私たちはともに立ち上がる準備をしている」と明言した。

ベトナムのグエン・スアン・フック国家主席との会談では、中国が軍事力を背景に一方的な現状変更の試みを続けている東・南シナ海情勢をめぐり、首相が「引き続き連携していきたい」と呼びかけた。弔問外交は28日まで続き、約40人の海外要人と会う見通しだ。27日にはインド、オーストラリア、シンガポールなどの首脳と会談する。

日本では戦後、首相経験者に関しては「内閣と自民党の合同葬」が主流だが、岸田首相は安倍氏の国葬実施を決断した。その理由について「憲政史上最長の首相在任期間」「震災復興や経済再生、外交の実績」「各国からの敬意と弔意に応える」「暴力には屈しない毅然(きぜん)とした姿勢を示す」-という4点を挙げている。ただ、報道各社の世論調査で反対が強まり、国民の理解が広がらない中で国葬当日を迎えることになった。

参列者数は当初見込んだ6000人から減り、約4300人を予定する。国内からは三権の長、政党代表、現・元国会議員、都道府県知事、各界代表らが出席。海外は218の国・地域・国際機関が参列する。午前10時から午後4時まで、日本武道館近くの九段坂公園に一般向けの献花台を設置する。

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