環境省は全国各地の湧き水、河川などから「令和の名水百選」を選定することを決めた。水質のほか、生態系維持、交流の場としての機能などを考慮。令和6年度にも選ぶ。地域のにぎわいや、観光の〝呼び水〟として活用を促す。
昭和60年に「昭和の名水百選」として、岡山県の「塩釜の冷泉」など水質に優れた100カ所を選んだ。平成20年には地域住民が主体となった保全活動の状況などを重視して「平成の名水百選」を決定し、熊本県の「南阿蘇村涌水群」など100カ所を追加。昭和版と平成版で計200カ所となった。
選定をきっかけに、ミネラルウオーターとして商品化される例も珍しくない。
令和版は、子供向けの環境学習としての利用、水遊びなどレクリエーションの開催状況といった「水辺の活用」を重点評価する方向だ。公募や推薦での選考を想定し、昭和、平成の名水との重複を認めるかどうかも今後検討する。