玉鷲が2度目優勝に王手 1差高安と千秋楽決戦 大相撲秋場所

12勝2敗で単独トップを守った玉鷲=両国国技館(萩原悠久人撮影)
12勝2敗で単独トップを守った玉鷲=両国国技館(萩原悠久人撮影)

大相撲秋場所14日目は24日、両国国技館で行われ、玉鷲が12勝2敗で単独トップを、高安は3敗を守った。

初日が始まる前に、この展開を予想できた者は、ほとんどいなかったのではないか。横綱大関陣が崩れた混迷の場所。最後に優勝の可能性を残したのは平幕の玉鷲と高安だった。

この日、先に土俵に上がったのは2敗でトップの玉鷲だ。動きの速い翔猿に対し、立ち合いから躊躇(ちゅうちょ)なく踏み込んで、わずか二突きで圧倒。報道陣のオンライン取材に応じることなく帰路に着いた。

一方、3敗の高安は負ければ玉鷲の優勝が決まる重圧の中、強烈なかち上げで豊昇龍の上体を起こして、余裕を持って引き落とし。「今場所も含め、これからも優勝争いをしたい。その中での今日の相撲だった。平常心で取れました。明日もリラックスしてやります」と穏やかに語る。

百戦錬磨のベテランらしく、ここ一番で自分の相撲を貫いた2人。2度目の賜杯を狙う37歳の鉄人と、悲願の初優勝が懸かる32歳の元大関は千秋楽で対戦する。八角理事長(元横綱北勝海)は、取組を編成する審判部が、この好取組を千秋楽まで残していたことに感嘆しつつ、本割の相撲について「高安が勝てば調子に乗るだろうし、玉鷲は『この一番で』と集中できるか」と見どころを指摘した。

平成以降、2人の力士が星の差1つで優勝を争い、千秋楽で直接対決したことは15度ある。リードしていた側が逃げ切ったのが9度。追う側が本割、決定戦と連勝して逆転優勝したのは平成29年春の稀勢の里など6度である。(宝田将志)

会員限定記事会員サービス詳細