直木賞作家の今村翔吾さん(38)が24日、ゆかりの山形県新庄市で、47都道府県の書店や学校などをワゴン車で回る「今村翔吾のまつり旅」を終えた。会場にはファンら約450人が集まり、今村さんは「思った以上の温かさで迎えてもらえた。日本で一番幸せな作家です」と笑顔で約4カ月の長旅を振り返った。
新庄市は、デビュー作「火喰鳥 羽州ぼろ鳶組」の舞台。歴史小説「塞王の楯」で1月に第166回直木賞に決まった今村さんは5月30日、滋賀県守山市を出発した。旅では、後部座席に机を置いた執筆仕様のワゴン車に乗り、筆をふるいながら巡った。
約270カ所を回り、講演会やサイン会などでファンと交流。「多くの人に支えられた。残りの人生も『まつり旅』だと思って、誰かのために盛り上げ、勇気を与えたい」と意気込んだ。