東京駅で夜明かし「心細い」 大雨で新幹線運転中止

「列車ホテル」として開放された新幹線の車内では、乗客らが疲れた様子で仮眠を取った=24日午前0時45分、JR東京駅
「列車ホテル」として開放された新幹線の車内では、乗客らが疲れた様子で仮眠を取った=24日午前0時45分、JR東京駅

高知県・室戸岬の南の海上で発生した台風15号による大雨の影響で、JR東海は23日夜、東海道新幹線の同日の運転を中止すると発表した。JR東京駅では、新幹線の車両内や駅のホームで夜を明かす多くの人たちが見られた。

24日午前0時半すぎ、東京駅の新幹線ホームには、いったんは東京駅を出発したものの、大雨のために静岡付近から引き返してきた車両が到着。JR東海は車両を朝まで仮眠を取る「列車ホテル」として開放した。

この車両で一夜を明かすことになった東大阪市の大学生、国貞俊広さん(20)は、友人と2人で東京に遊びに来ていたという。「こんなことになるとは思わなかった」と話し、「(友人と)仕方ないねと話している。すごく疲れてしまったのですぐ寝るつもり」と言葉少なだった。

新幹線の切符売り場では深夜まで払い戻しを求める利用者らの行列ができた=24日午前0時3分、JR東京駅
新幹線の切符売り場では深夜まで払い戻しを求める利用者らの行列ができた=24日午前0時3分、JR東京駅

新幹線の切符売り場では、24日午前0時を過ぎても払い戻しを求める家族連れなどの長い行列ができ、駅の構内外は行くあてを失った多くの人であふれた。

私用で上京し浜松市の自宅に帰るための新幹線が運休になった島田行祥(ゆきよし)さん(70)は、「朝までここで時間をつぶすしかない」と力なく話した。午後7時すぎの新幹線で帰ろうと思っていたが、10時半過ぎに運休を告げられたという。「カプセルホテルは満室。用事が終わってすぐに帰ればよかった。帰らなかった自分が悪い」と悔やんだ。

構内に一人で座って時間を潰していた広島市の高校生、才田紀実(ことみ)さん(18)はアイドルのコンサートを見るために初めて上京し、帰れなくなった。「未成年なのでカラオケにも入れない。とてもショックで心細くて涙が出てきた」。朝まで待って始発で帰るつもりだといい、「親には東京は怖いから気を付けてといわれて心配された。大変な思い出になった」と不安な表情を浮かべた。

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