首相、NISA恒久化表明 ウォール街で投資活性化アピール

22日、米ニューヨークで記者会見する岸田首相(代表撮影・共同)
22日、米ニューヨークで記者会見する岸田首相(代表撮影・共同)

【ニューヨーク=田中一世】岸田文雄首相は22日午後(日本時間23日未明)、米ニューヨークの金融街ウォール街にある証券取引所で講演した。現在は時限的措置となっている「少額投資非課税制度(NISA)について「恒久化が必須だ」と述べた。

NISAは、金融機関で特定の口座を設ければ、一定範囲の投資による利益に税金がかからない制度。日本では預貯金が個人の金融資産の多くを占める中、NISA恒久化で投資環境を活性化させたい考えだ。

世界最大の証券取引所での講演は、日本への投資を促す狙いがある。首相は看板政策「新しい資本主義」の柱である「人への投資」に関し、年功序列が色濃い長年の日本の賃金制度から「ジョブ型の職務給中心の日本に合ったシステム」に見直すと強調。個人のスキルに応じた賃上げの実現を掲げた。首相周辺は「能力の高い人が高収入の職場に円滑に移れるようにしたい」と語る。

首相は講演で、新型コロナウイルス感染拡大を受けた水際対策について10月11日に「米国並みの水準まで緩和する」と表明した。講演に先立ち22日午前(日本時間同日夜)にニューヨーク市内のホテルで開いた記者会見でも、入国者数の上限撤廃、個人旅行の受け入れ再開、短期滞在ビザ(査証)取得免除を10月11日に行うと発表した。秋の旅行シーズンを迎え、円安メリットも生かしてインバウンド(訪日外国人観光客)の増加につなげる狙いがある。

20日からの滞米中、国連総会の一般討論演説などに臨んだ首相は22日夜(日本時間23日午前)、政府専用機でニューヨークを出発し、帰国の途に就く。

会員限定記事会員サービス詳細