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露編入へ4州で「住民投票」 ウクライナ当局者、拒否呼びかけ

23日、ウクライナ南部ヘルソン州の市場に設けられた屋外投票所(タス=共同)
23日、ウクライナ南部ヘルソン州の市場に設けられた屋外投票所(タス=共同)

ウクライナ東・南部の計4州の一部を支配する親ロシア派は23日、ロシア編入に向け「住民投票」を強行した。27日までロシア側の統制下で実施され、編入賛成が多数を占めるのは確実。ウクライナ側は、親ロ派が居住区を封鎖して住民の脱出を妨げ、戸別訪問して投票を強制していると非難した。ウクライナの反攻で守勢に回ったプーチン政権は、制圧地域の編入を急ぎ、米欧への「核の脅し」も一層強めている。

22日、ウクライナ東部ドネツク州の「住民投票」投票所で横断幕を掲げる地元の「選挙管理委員会」関係者(ロイター=共同)
22日、ウクライナ東部ドネツク州の「住民投票」投票所で横断幕を掲げる地元の「選挙管理委員会」関係者(ロイター=共同)

「住民投票」は東部のドネツク州とルガンスク州、南部のヘルソン州とザポロジエ州のロシア制圧地域で行われた。

ルガンスク州の知事は23日、有権者を逃がさないよう親ロ派が居住区を封鎖し、住民に台所や庭で投票用紙に記入させていると批判。投票はプライバシーがなく「とても奇妙だ」と皮肉った。武器を持った人が同行してドアを開けるよう脅し、反対票を投じた人の氏名が記録されたとの報告もあるという。

「扉閉ざして」

親ロシア派が始めた「住民投票」に対し、ウクライナ当局者らは23日、住民に拒否するよう呼びかけた。南部ヘルソン州議会のソボレフスキー第1副議長は23日、親ロ派が戸別訪問で「執拗に投票を促す恐れがある」として、住民に対し、自宅の扉を閉ざして投票用紙を受け取らないよう訴えた。

ロシア編入を問う「住民投票」の投票用紙=22日、ウクライナ南部ヘルソン州(タス=共同)
ロシア編入を問う「住民投票」の投票用紙=22日、ウクライナ南部ヘルソン州(タス=共同)

住民投票の実施が発表されたのは20日午後で、周知期間は3日足らずの短さ。設置された投票所の数も限られ、「選挙委員会」の当局者が戸別訪問で住民に投票を求め、票を集める異例の形式が主流となった。ウクライナ側からは、投票の秘密すら守れないとの批判が出ている。

ロシア編入を問う「住民投票」を前に宣伝資料を配るボランティア=22日、ウクライナ東部ルガンスク州(タス=共同)
ロシア編入を問う「住民投票」を前に宣伝資料を配るボランティア=22日、ウクライナ東部ルガンスク州(タス=共同)

南部ザポロジエ州メリトポリのフョードロフ市長は、市内で23日朝に爆発が起きたと説明。親ロ派は在宅投票のため住民が外出を恐れるよう仕向けているとの見方を示した。(共同)

ロシア編入を問う「住民投票」を前に掲げられた「ロシアと永遠に、9月27日」と記された看板=22日、ウクライナ東部ルガンスク(AP=共同)
ロシア編入を問う「住民投票」を前に掲げられた「ロシアと永遠に、9月27日」と記された看板=22日、ウクライナ東部ルガンスク(AP=共同)
23日、ウクライナ東部ドネツク州で「住民投票」に参加する住民ら(ゲッティ=共同)
23日、ウクライナ東部ドネツク州で「住民投票」に参加する住民ら(ゲッティ=共同)
23日、ロシア・リャザニに設けられた、ウクライナの親ロシア派による「住民投票」の会場(タス=共同)
23日、ロシア・リャザニに設けられた、ウクライナの親ロシア派による「住民投票」の会場(タス=共同)


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