〈独自〉通信障害時のローミング、一般通話も対象 総務省検討

総務省=東京都千代田区
総務省=東京都千代田区

KDDIや楽天モバイルなどで大規模通信障害が相次いだことを受け、総務省は通信障害などの非常時に携帯電話会社間で回線を乗り入れる「ローミング」について、緊急通報だけでなく一般通話とデータ通信の両方が利用できるようにする方向で検討に入った。28日からの有識者会議で技術や費用面の課題を議論して年内に方向性をまとめる。ただ、ローミングの実現には「システム開発などで2、3年かかる見通し」(関係者)だ。

有識者会議は、有事や災害時などローミングを行う条件や運用ルール、ローミングの対象範囲、現行の法令で義務付けられている警察や消防から緊急通報者に折り返す「コールバック」の扱いなどを議論する。関係者は「緊急通報だけのローミングでは消防や警察に対して家族への伝言を頼むなど、災害時の業務に支障をきたすことも想定される」と指摘。一般通話もローミングに含める方向だ。

さらにソフトバンクの宮川潤一社長は、決済サービスなど社会の重要な場面での利用が広がっているデータ通信についてもローミングできるようにすることに意欲を示しており、関係者も「一般通話とデータ通信ができないとローミングの意味がない」と話す。

また、コールバック機能についてはローミングでは技術的に難しいため導入に時間がかかることが懸念される。NTTの島田明社長やKDDIの高橋誠社長はなるべく早期のローミング導入のため、コールバックを義務としないことを求めており、今後の検討次第で法令の改正も視野に入りそうだ。

このほか、障害で携帯電話回線が利用できなくなった場合の代替手段として無料の公衆無線LAN「Wi―Fi(ワイファイ)」の活用なども議論する。

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