中国外相、米経済界に「対話」訴え キッシンジャー氏とも会談

中国の王毅国務委員兼外相(ロイター)
中国の王毅国務委員兼外相(ロイター)

【北京=三塚聖平】中国共産党機関紙、人民日報は21日付で、中国の王毅国務委員兼外相が訪問先の米ニューヨークで19日に米国の経済団体と会談し、「懸案には対立でなく対話、脅迫ではなく協議が必要だ」と述べた。台湾問題を巡り緊張が増す米国との関係改善の糸口を探る思惑があるとみられる一方、関係悪化の原因は米側にあるとの認識を改めて示した。

王氏は、米中関係について「国交樹立以来の低迷状態に陥り、多くの人が『新冷戦』に入ると心配している」と表明。その上で「米国はなるべく早く、理性的、実務的な対中政策に戻るべきだ」と求めた。

バイデン米政権が台湾への支援姿勢を強めていることを念頭に「『一つの中国』原則を適切に順守しなければならない」とも訴えた。さらに米側に対し「国際法に基づかない一方的な制裁や中国を排除する『小派閥』をやめるべきだ」と批判した。対中制裁や、米国主導の新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」などを牽制(けんせい)したとみられる。

王氏は19日、米国のキッシンジャー元国務長官と会談し、米側による台湾の防衛協力に関する発言が「中米関係の政治的な基礎を深刻に破壊している」と主張した。バイデン大統領が18日に、中国が台湾に侵攻した際に米軍は台湾を守るかと問われ「そのとおりだ」と答えたことを念頭に置いているとみられる。

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