ユーチューブはもう一つの部活 「中学生の日常」配信、ひまひまさんの魅力

「皆さんが見て元気になれる動画を作りたい。友達感覚で見てもらえれば」と語るひまひまさん
「皆さんが見て元気になれる動画を作りたい。友達感覚で見てもらえれば」と語るひまひまさん

若い世代の間で人気のユーチューブ。その浸透ぶりを体現する一人が、中学生ユーチューバーとして人気の中学3年生、ひまひまさん(14)だ。小学3年から自身の日常などを題材にした動画を配信。動画を見ていると、画面越しに友達と一緒に遊んでいるような気持ちになれるのが好評の理由だ。チャンネル登録者数は50万人を突破。「自然に笑顔になれる動画を配信したい」と意気込む。

幼い頃から動画が大好きで、ユーチューバーになるのが夢だった。小学3年で初めて動画を投稿し、スクイーズ(モチモチした触感を楽しむおもちゃ)の動画で人気を集めた。中学進学後はメークなど今の女子がハマっているものを紹介する動画や、テスト前に勉強する動画などを幅広く配信する。

「毎日動画を投稿するのは大変ですが、『小3からずっと動画を見ています』『私のルーティン(日課)』などのコメントが本当にうれしい。友達が世界中にたくさんいる感じです」

撮影・編集は家族が全面協力。「毎日みんなで案を出し合っている」という。以前は人見知りだったが、撮影を通じて「本当の自分も明るくなった」。近年はバラエティー番組への出演など、活躍の場を広げる。

現在は受験生でもあり、目下の課題は学業との両立。中学の英語部に所属し、現在は放送委員長も務める。「勉強に時間を割きたい。でもユーチューブは絶対やめたくない。欲張りなんですけど」。ユーチューブは「もう一つの部活」であり、「自分の目標を作れる場所」だという。

かつては憧れだったユーチューバー。現在は自分が「憧れの存在」になった。

「私が小さかった頃の動画を見て、『ひまひまちゃんが憧れ』と今の小さい子が言ってくれる。いろいろな方々の〝同世代〟のクリエーターになりたいです」

将来の留学を見据え、撮影後の深夜に英会話学習などに励む。目標はナレーションや歌、演技など幅広い分野で活躍する「真のマルチクリエーター」になること。夢を現実にするための努力を重ね、一歩一歩前へ進んでゆく。

ひまひま 平成28年、小学3年のときに動画投稿を開始。中学生ユーチューバーとして「同世代のアイコン」を目指している。29年から毎日の動画投稿を継続。チャンネル登録者数100万人超えが現在の目標。特技はピアノ。趣味は読書で、特に恋愛小説が好き。

ユーチューバーの制作舞台裏や、その素顔を紹介する特別展「動画クリエイター展」が、10月8日から来年4月2日まで日本科学未来館(東京・お台場)で開催される(同館、産経新聞社主催)。

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