反タリバン勢力、交渉要請 包括政権へ歩み寄り強調

17日、オーストリア・ウィーンでタリバン対抗勢力が開いた会合(共同)
17日、オーストリア・ウィーンでタリバン対抗勢力が開いた会合(共同)

アフガニスタンの実権を握ったイスラム主義組織タリバンに対抗する「国民抵抗戦線」(NRF)などは17日、オーストリアのウィーンで15日から開いた会合で「政治的な話し合いを通じた問題解決を望む」とする宣言を採択し、会合を終えた。対抗勢力はアフガンの一部地域で戦闘を継続中だが、包括政権の樹立に向けタリバン暫定政権に歩み寄る姿勢を強調した。

会合は昨年8月のタリバンによる政権掌握後、初開催。北東部パンジシール州を中心に戦闘を続けるNRFの指導者アフマド・マスード氏や、崩壊した民主政権時代の閣僚ら約20人が出席した。

宣言は、暫定政権が国民に選ばれた政府の樹立を拒んでいると批判。経済危機や表現の自由の否定に懸念を表明した。

日本の中学・高校に当たる女子中等教育の速やかな全面再開を要請。民主政権の樹立まで暫定政権を承認しないとする国際社会の姿勢を評価した。(共同)

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