書評

『英語教育論争史』江利川春雄著

小学校から英語を教えるのは果たして適当か。文法と会話、どちらを優先すべきか。英語教育の主目的は教養形成や異文化理解に置くべきか、それとも実用か―。

英語教育改革については現在も盛んに議論が交わされているが、上記のような論点は明治・大正期には出そろっていた。現代的に思える言語帝国主義批判も、すでに昭和戦前期に提起されていたという。だがこれらの論争の多くは各論客の言いっぱなしで終わり、忘れられたころに同じ議論が繰り返されてきた。100年以上にわたる論争史を振り返り、不毛な慢性改革病から脱するヒントを探る。(講談社選書メチエ・2035円)

会員限定記事会員サービス詳細