中毒症状、丸1日放置 妻の接触避ける狙いか メタノール殺害

吉田佳右容疑者=16日午前、東京都大田区(松井英幸撮影)
吉田佳右容疑者=16日午前、東京都大田区(松井英幸撮影)

東京都大田区のマンションで1月、妻に有毒性の薬品「メタノール」を飲ませて殺害したとして製薬大手「第一三共」の研究員が逮捕された事件で、吉田佳右(けいすけ)容疑者(40)が、会社員の妻が休日で外部との接触が乏しくなる週末を狙って犯行に及んだ可能性があることが18日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁捜査1課はメタノールの中毒症状を呈する過程を十分に把握した上での犯行とみている。

捜査関係者によると、妻の容子さん(40)は1月16日の日曜に急性メタノール中毒で死亡した。吉田容疑者が16日朝、「起きてこないので確認すると妻が息をしていない」として自ら119番通報していた。

中毒症状を呈するのには摂取後、数時間以上かかる場合もある。容子さんは14日の金曜に、小学生の長男と夕食を取って以降は食事をした形跡がなく、捜査1課は14日夜ごろ、メタノールを混ぜられた酒を飲んだとみている。

翌15日の土曜の朝、容子さんは嘔吐(おうと)やろれつが回らないといった状態がみられたとされるが、当初の任意の調べに、吉田容疑者は16日朝の119番通報まで容子さんを寝室に丸1日放置した理由について、夫婦仲が悪く5年以上前から家庭内別居状態の上に「酔っ払っているだけだと思った」などと説明していた。

吉田容疑者は第一三共で薬の研究や開発を担当。扱うことも多いとされるメタノールの特性を十分に把握していたとみられ、捜査1課は、中毒症状を呈する時間を計算するなどし、放置しても怪しまれないといった週末を狙った可能性もあるとみている。

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