初級者向けから超難問まで 池袋に「早押しクイズバー」がオープン 記者も体験

「クイズバー スアール」には、各テーブルに早押し機が設置され。お酒を飲みながらクイズを楽しめる=15日、東京都豊島区(浅野英介撮影)
「クイズバー スアール」には、各テーブルに早押し機が設置され。お酒を飲みながらクイズを楽しめる=15日、東京都豊島区(浅野英介撮影)

テレビ各局でクイズ番組が人気を集める中、早押しクイズを体験しながら気軽にお酒が飲めるバーが、東京・池袋にオープンした。各テーブルには早押し機が設置され、クイズ番組に出場した気分を味わえるのが特徴だ。さまざまなジャンルの飲食店が軒を連ねる池袋に誕生した個性的なバーを、記者もさっそく体験した。

テーブルに20台の「早押し機」

JR池袋駅西口から徒歩約10分の距離にある「クイズバー スアール」には、テーブルに早押し機を計20台設置。20分間の早押しクイズを体験した後、10分間休憩するサイクルで運営されている。

クイズの難易度は4段階あり、初心者向けの「チャレンジクラス」から、競技用クイズ向けの「スペシャルクラス」といった超難問も用意。通常営業の際は、初心者から中級者向けの問題が出題される。ちなみに、店名の「スアール」はアラビア語で「質問」という意味だという。

「クイズバー スアール」の店長を務める杉原優樹さん(左)と、社長を務める矢内東紀さん=15日、東京都豊島区(浅野英介撮影)
「クイズバー スアール」の店長を務める杉原優樹さん(左)と、社長を務める矢内東紀さん=15日、東京都豊島区(浅野英介撮影)

「クイズに関していえば、初心者の参入ができておらず、商業化もされていない。そこに商機があると思った」。そう話すのは、スアールの社長を務める矢内東紀さんだ。矢内さんは、都内でボードゲームを楽しめるカフェのオーナーも務めている。

スアールで店長を務める杉原優樹さんは、高校・大学時代にクイズ研究会に所属。過去には学生クイズの全国大会で5位に入ったこともある上級者だ。矢内さんとはSNSを通じて知り合い、鹿児島から上京してきたという杉原さんは「今まではクイズサークルやテレビ番組などでしか早押しクイズを体験できる機会がなかった。スアールを通じて、いろいろな方にクイズの楽しさを知ってもらいたい」と意気込む。

誰もが楽しめる環境を

オープン初日となった15日は、開店直後から10人程度が来店。記者もマスクを着用して新型コロナウイルスの感染防止対策を取った上で、ドリンクを片手にさっそく早押しクイズを体験した。

「現在の池袋駅は、4社8路線からなる巨大鉄道ターミナルですが、池袋駅の一日の平均乗客者数ランキングは、世界ランキングで第何位でしょう」

この後も、約20分間にわたって間髪を入れずにクイズが出題された。ただ、分かっているつもりでも、早押し機を押すタイミングが遅いためか、ほかの参加者に答えられてしまってなかなか回答ができない。早押しのタイミングが難しいことを実感した。

この日入店した埼玉県川口市の自営業の男性(46)は「店はツイッターで知った。(早押しクイズを通して)会話のきっかけになればいいと思う」と語った。「早押し機を使うのは初めて」と話す来店客もおり、店長の杉原さんは「誰もが無理なく、クイズを楽しめるような環境を作っていきたい」と話す。

同店は入場料(2500円)とドリンク(ソフトドリンク600円、アルコール800円)のセット料金となっている。営業時間は平日が午後6~11時、土日・祝日は午後1~6時、同6~11時の2部制。(浅野英介)


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