鳥取県の海でムラサキウニが大量発生している。地球温暖化による海水温上昇が原因とみられ、ウニによる食害が一因で、海藻が大幅に減少する「磯焼け」や、他の水産物の漁獲量が半分以下になるなどの影響も出ており、県や地元漁協が連携して集中駆除を始めた。
県の担当者によると、海水温が上昇し冬の寒さで死ぬはずのウニが年々生き残っていることが原因とされる。
一方で「厄介者」の有効活用も探っており、地元のキャベツなどを与えてウニを育てる取り組みを始めた。飲食店や学校給食で食べてもらうことが目標で、9月上旬に鳥取市内で開いたイベントでウニグラタンなどの料理を提供した際は「風味が最高」と好評だった。
県担当者は「駆除も有効活用も鳥取の豊かな海を守るためのもの。これらの取り組みが鳥取の海の現状に関心を持ってもらうきっかけになれば」と話した。