習氏、カザフで首脳会談 コロナ後初外遊スタート

カザフスタンのトカエフ大統領(右)と写真に納まる中国の習近平国家主席=14日(カザフスタン大統領報道室のツイッターから、共同)
カザフスタンのトカエフ大統領(右)と写真に納まる中国の習近平国家主席=14日(カザフスタン大統領報道室のツイッターから、共同)

【北京=三塚聖平】中国の習近平国家主席は14日、中央アジアのカザフスタンを訪れた。習氏が外国を訪問するのは2020年の新型コロナウイルス流行後で初めてで、15日にはウズベキスタンでロシアのプーチン大統領と会談する。第20回中国共産党大会の開幕を10月16日に控える中での外遊には、外交成果を誇示し、最高指導者として異例の3期目続投につなげる狙いがあるとみられる。

習氏はカザフのトカエフ大統領と会談し、コロナ後初の訪問先にカザフを選んだことについて「深い情義を体現している」と強調。「中国政府はカザフとの関係を高度に重視している」とも述べた。習氏は13年のカザフ訪問時、巨大経済圏構想「一帯一路」につながる「シルクロード経済ベルト」を提唱した。今回の訪問で、最高指導者就任から10年間の対外成果を示す狙いとみられる。

中国外務省の毛寧(もう・ねい)報道官は13日の記者会見で、習氏のカザフ、ウズベク訪問は「党大会前の最も重要な外交活動だ」と指摘した。

中国の指導者を巡っては、外遊中の国内の動きが失脚につながった故趙紫陽・元共産党総書記らの例がある。中国メディア関係者は、習氏が外遊に出たのは「党大会での3期目に向けた権力掌握を確実にしたという感触を得たからではないか」とみる。

習氏は、ウズベクで15、16の両日開催される上海協力機構(SCO)首脳会議に出席する。中露主導のSCOやプーチン氏との個別会談で結束を確認し、「対中包囲網」の構築を進める米国を牽制(けんせい)する思惑だ。インドネシアで11月に開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に向け、関係が比較的良好な国々との連携を確認する機会ともなる。

一方、香港メディア「香港01」は14日、ウクライナ問題を巡りロシアとカザフスタンの間に隙間風が吹いていると指摘。習氏には、プーチン氏との会談前にトカエフ氏と会うことで「中国の地域内での影響力」を示す狙いがあると分析した。中露は対米では一致しているが、両国間での水面下の駆け引きもうかがわれる。

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