授業で商品開発学ぶ、新たなキャリア教育 大阪・吹田の中学

企業担当者から商品開発について課題の説明を受ける生徒ら=大阪府吹田市立片山中
企業担当者から商品開発について課題の説明を受ける生徒ら=大阪府吹田市立片山中

新型コロナウイルスの感染拡大で、子供たちが校外で実施する職業体験も自粛が続いている。大阪府吹田市では市立片山中学校などが、授業で企業などの担当者から出される課題をもとに生徒らが新商品などのアイデアを練り上げ、プレゼンテーションする新たな取り組み「Hello Job Project」を始めた。

同市では中学2年を対象に市内の飲食店やサービス業などの職業体験を実施していたが、コロナの影響で事業所などへの訪問ができない状況が続いている。そうした中、同校は「コロナ禍でもやれることはある!」を合言葉に地元企業と連携し、新たなキャリア教育に挑戦することにした。

協力したのはJR西日本や住友生命保険、エースコック、理美容室のカットイン、大阪キャリナリー製菓調理専門学校(大阪市)、吹田市花とみどりの情報センターの計6社・団体。

今月初めに行われた第1回の授業で、生徒らは6グループに分かれ、各社・団体の担当者から催しやツアーの企画、商品のPRなどの課題を与えられた。今後、総合学習などの時間を使ってアイデアを練り上げ、12月のコンテストで発表する。協力企業などが順位を決めるが、内容によっては商品化やイベント開催まで発展する可能性もあるという。

新たな取り組みには、同市内の山田、佐井寺両中学校も参加。片山中の河合克子校長は「人工知能(AI)やロボットなどの導入で、ものづくりの省力化が進む中、生徒らには考える力が求められている。課題解決に取り組むことで、どんなアイデアを発表するか楽しみにしている」と期待を込めていた。

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