8月初旬の大雨で道路が崩落し全面通行止めとなっている山形県米沢市入田沢付近の国道121号の復旧を同県から要望されていた国土交通省山形河川国道事務所は13日、総延長約170メートルの仮設道路を設置する応急復旧工事を17日から着手すると発表した。早ければ11月中にも片側交互通行が可能になるという。
大雨で、鬼面(おもの)川沿いに国道121号下の崖がえぐられ、高さ35メートル辺りから崩落した。同事務所が崩落地点の地質を調査したところ、岩が小さく砕け、幅約25メートルの破砕帯が国道121号に直角に交差し山側に伸びていることがわかった。
破砕帯は水が入れば、もろくなる脆弱(ぜいじゃく)な地質のため、復旧工事は、国道121号の山側に破砕帯を避けるためにかける仮橋(約70メートル)を滋賀県などから搬送し、総延長約170メートルの仮設道路を設置する。崩落地点を回避して片側1車線を確保できると判断した。
応急復旧工事により早ければ11月中にも片側交互通行が可能という。田口秀美副所長は「今後2カ月程度で1日でも早い開通を目指す」という。
一方、崩落した崖を含めた国道121号の本格復旧は、山形県が担当するが、計画については未定で、来年以降になるという。