任期満了に伴う静岡県熱海市長選は11日投開票され、無所属現職の斉藤栄氏(59)が、無所属新人で元市議の泉明寺みずほ氏(51)を破り、5選を果たした。昨年7月に発生した大規模土石流をめぐる斉藤氏の市政運営の是非が争点だった。投票率は44・33%で過去最低。
来年夏に警戒区域の解除が見込まれる被災地の復興や生活再建支援が今後の課題となる。土砂崩落の起点となった土地の盛り土に関し、抜本的な対策を取らなかったとして行政の責任を問う動きが犠牲者の遺族らから出ており、斉藤氏がどう向き合うかが注目される。
斉藤氏は選挙戦で、復興政策の継続や財政改革の実績を強調して支持を集めた。泉明寺氏は、斉藤氏の土石流対応に関し「責任の所在を明らかにしていない」などと批判、市政の刷新を訴えたが及ばなかった。