広島トヨペットの従業員だった胡秀義さん=当時(60)=が平成31年に自殺したのは、上司の厳しい叱責などが原因だとして、遺族が会社に約5900万円の損害賠償を求めた訴訟が6日、広島地裁(絹川泰毅裁判長)で和解が成立した。遺族側の弁護士が明らかにした。
和解条項では「叱責や過剰な業務負担による精神的負荷を加えて追い詰め、自死に至らしめた」として会社側が遺族に謝罪。安全配慮義務違反を認め、賠償金を支払う。金額は明らかにしていない。
訴状によると、胡さんは30年6月ごろから業務上のミスに関して上司から厳しい叱責を繰り返し受け、長時間労働も加わって精神疾患を発症。31年4月に自殺した。昨年10月、広島中央労働基準監督署が労災認定した。