西村康稔経済産業相は6日の閣議後記者会見で、経産省職員が大臣出張時の注意点をまとめたマニュアルの存在を認めた上で「行政官が奉仕すべきは国民。過度に私に気を使う必要はない」と苦言を呈した。
文書は8月の内閣改造で経産相に就任した西村氏が同月に福島県に出張した際に同行して気づいた点を同省福島復興推進グループの職員がまとめたとみられ、同省内で共有されていた。
文書のタイトルは「西村経産大臣出張時の注意点【取扱注意】」。
内容は①車中での対応②お土産購入ロジ③ぶら下がり会見での対応④帰宅時(駅構内)での対応-の4項目で構成。「大臣はお土産の購入量が非常に多いため、荷物持ち人員が必要」「大臣は、夕食を購入するために駅構内を散策。弁当購入部隊とサラダ購入部隊の二手に分かれて対応」などと記されている。
西村氏は「職員が気を利かせてくれたとは思うが、こんな文章を作る必要はない」と強調。事務方にこうした文書を今後作らないように指示したという。お土産の購入については「福島の復興は最重要課題と考えており、できるだけ現地の産品を購入した」と説明した。