「どうして死なせた」…関係者ら落胆 女性殺害の容疑者自殺

送検時にマスクで顔を覆う高井凜容疑者=8月27日、大阪市福島区
送検時にマスクで顔を覆う高井凜容疑者=8月27日、大阪市福島区

保険金殺人という重大事件の容疑者に真相を語らせる機会は、留置施設での自殺によってついえた-。大阪府高槻市で昨年7月、資産家女性を殺害したとして殺人容疑などで再逮捕され、大阪府警福島署の留置施設で1日に自殺した高井(旧姓・松田)凜(りん)容疑者(28)。「どうして死なせたのか」「全容解明は厳しくなった」。遺体で見つかった会社員、高井直子さん=当時(54)=の知人や捜査関係者は悲痛な思いを口にした。

「最後まで自分の言葉で罪を語らずに死ぬことを選んだことは情けない」。高井さんが長年通っていた理容店の80代の女性店長は語気を強める。女性が高井さんと最後に会ったのは昨年6月。認知症で施設に入所する母親のことを気遣っていたといい、「素直で親思いの優しい子。警察も苦労して容疑者を追い詰めてきたと思う。最後の最後でどうして死なせたんやという思いだ」と肩を落とす。

捜査側の落胆も大きい。ある捜査関係者は「約1年間の捜査で状況証拠を積み重ね、逮捕までこぎ着けた。殺害方法や動機など容疑者にしか分からない部分は多く、痛恨の極みだ」と語った。府警幹部は「被害者や遺族に申し訳ない。自殺を許した原因を検証するほかない」と話していた。

府警の説明一夜で一転 隠蔽疑う声も

自殺示唆把握も署長が本部に報告せず

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