仙台藩祖・伊達政宗の作とされ、1928年の展覧会出品以降に行方不明となっていた「達磨図」が見つかり、10月から東北歴史博物館(宮城県多賀城市)で公開される。政宗筆とみられる絵はほとんど確認されておらず、専門家は「文化人としての新たな一面の研究が進むきっかけになる」と期待する。
「達磨図」は縦67・5センチ、横34・5センチ。前を見据える中国禅宗の始祖・達磨の姿を思い切った筆遣いで生き生きと描き、余白には政宗の信頼が厚かった禅僧・清嶽が絵をたたえた詩文が記されている。28年に開かれた「東北遺物展覧会」の図録に写真はあるが、所在は不明となっていた。
今年4月、仙台市の男性が知人から絵を入手。裏側に政宗の絵を意味する「貞山公御画」と書かれていた。
10月1日から11月27日まで開かれる特別展「みちのくのサムライたち」で公開される。