宮内庁の池田憲治次長は29日の定例記者会見で、9月27日に行われる安倍晋三元首相の国葬について、政府から皇族方のご参列を要請されていることを明らかにした。池田氏は「歴代首相経験者の葬儀の例を勘案しながら検討する」と説明。関係者によると、宮内庁は秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方が参列される方向で調整している。
宮内庁によると、要請は国葬の実施が閣議決定された7月22日に、葬儀委員長を務める岸田文雄首相から宮内庁長官宛てに文書で届いたという。
前回の国葬となる昭和42年10月の吉田茂元首相の葬儀には、昭和天皇と后(きさき)の香淳皇后が侍従を派遣し、当時皇太子同妃だった上皇ご夫妻や皇族方がご供花。令和2年10月の中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬の際は、天皇、皇后両陛下と上皇ご夫妻が使者を派遣され、皇嗣(こうし)同妃の秋篠宮ご夫妻をはじめ皇族方が足を運ばれている。