主張

ロシアの侵略半年 プーチン氏を封じ込めよ

プーチン露大統領(AP)
プーチン露大統領(AP)

ロシアのプーチン大統領は、大義のないウクライナ侵略をいつまで続けるつもりか。

冷戦終結後の国際秩序を根底から破壊した暴挙から24日で半年となる。この間の残忍な攻撃と殺戮(さつりく)で、ウクライナの民間人の死傷者は国連が把握しただけで2万人近くにのぼる。ロシア軍は全占領地から即刻撤退すべきだ。

24日は、ウクライナがソ連からの独立を宣言した31回目の記念日でもある。ソ連共産党独裁の約70年にわたる恐怖体制とようやく決別したはずが、今また「自由と民主主義」への希望を砕かれ、数百万人に及ぶ国民が国外避難を余儀なくされている。

国際社会は、全ての元凶が「ソ連再興」の帝国主義的妄念につかれたプーチン氏にあることを再認識し、同氏を封じ込めるべく結束を強固にしなければならない。

ロシアに「非友好国」と指定された日本政府は23日、対露経済制裁の継続を決めた。当然である。一方で、インドネシアのジョコ大統領は11月に同国で開催する20カ国・地域(G20)首脳会議にプーチン氏が中国の習近平国家主席らとともに参加すると言明した。

国際的に孤立させ、懲罰すべき侵略者を何の制約もなしに招待する扱いに強い違和感を覚える。

ウクライナのゼレンスキー政権は今月上旬以降、ロシアが8年前に併合したクリミア半島の奪還に向けて反転攻勢を仕掛け、ロシアの黒海艦隊司令部や軍用空港などの重要拠点を攻撃している。

ロシアが侵攻後まもなく占領した北隣のヘルソン州への補給路を断ち、9月に実施予定といわれる「ヘルソン併合」への国民投票を阻止する狙いもある。

ゼレンスキー大統領は「クリミアで始まった戦争はクリミアの解放で終わらねばならぬ」と語っており、徹底抗戦の構えだ。

同じ南部にある欧州最大規模のザポロジエ原発では、ロシア軍が「核を人質にとる」形で危険な占拠を続けており、戦線がクリミアに拡大したことで戦闘の激化も懸念される。

ロシアの侵略は、世界的に深刻なインフレや食糧危機を招いている。一日も早い戦争の終結を望むが、これはロシアの、プーチン氏の勝利で終わらせてはならない戦いでもある。依然士気が高いウクライナへの軍事・経済的支援は、粛々と継続すべきである。

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