ペットの写真をレーザー彫刻した弁当箱 新座の看板製造会社がクラウドファンディングで発売

レーザー彫刻機の前で、ペットを彫刻した天然木弁当箱を手にする山賀伸也さん=埼玉県新座市(兼松康撮影)
レーザー彫刻機の前で、ペットを彫刻した天然木弁当箱を手にする山賀伸也さん=埼玉県新座市(兼松康撮影)

愛するペットの写真を彫刻した天然木の弁当箱を、埼玉県新座市の看板製造業「ビッグ・バン」を経営する山賀伸也さん(60)が、インターネットで資金を募るクラウドファンディングを活用して発売開始した。販売の目標金額をすでに上回る人気ぶりという。

山賀さんは従来、看板のほか、スーパーマーケットの店内用掲示物や、工事現場のお知らせなどを、大型のインクジェットプリンターなどを用いて作製する仕事を主に行ってきた。

ところが新型コロナウイルスの感染拡大で業績が半減。苦境を乗り切るため、直接、消費者に販売できる商品を模索し、レーザー彫刻機を導入した。それまでに培ってきたデザイン技術に加え、看板製造に使っていたパソコン用のデザインソフトを応用する形で、ペットの写真をレーザー彫刻する弁当箱を思いついた。

特長はそのデザインの細やかさだ。レーザーで焼き付けるため、色は再現できないものの、ペットの毛並みの陰影が立体的に表現されている。依頼主にもらった写真の背景などを除くデータづくりから、試し刷りに至るまで、当初は半日程度を要していたという。

弁当箱の素材も厳選し、「わっぱなどに使われるスギやヒノキも試したが、ツガが一番良かった」。同じツガでも木目によってデザインを邪魔することがあったため、和歌山県の業者から、細やかなデザインに合ったツガ製の弁当箱を導入することを決めた。

クラウドファンディングは9月15日まで受け付けているが、今月8日の開始からわずか3日間で目標金額の10万円を突破した。市内のペットサロンや動物病院にチラシを置いているが、広告効果が高いのはSNS(交流サイト)だという。

「それまでSNSにはあまりなじみがなかったが、弁当箱の写真をアップしたところ、運良くフォロワーの多い方に『いいね』をしてもらい、多くの人に伝わった」と相好を崩す。

オリジナル弁当箱の定価は一段式が5000円、コルク製コースター3枚がついたセットが6500円など。「線画や文字などのレーザー彫刻はよく見かけるが、ここまで細かい彫刻は見たことがない。ペットの雰囲気を味わってもらえるはず」と山賀さんは自賛し、「今後もこれにとどまらず、この技術を使って、うちでしかできないことを広げていきたい」と展望している。(兼松康)

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