甲子園で東北勢躍進 野球留学増え地元でも切磋琢磨

優勝旗を手にする佐藤主将を先頭に、閉会式で行進する仙台育英ナイン=8月22日、甲子園(岩崎叶汰撮影)
優勝旗を手にする佐藤主将を先頭に、閉会式で行進する仙台育英ナイン=8月22日、甲子園(岩崎叶汰撮影)

第104回全国高校野球選手権大会は22日、仙台育英(宮城)が初優勝を飾って幕を閉じた。優勝旗が初めて「白河の関」を越えた今大会は東北勢の躍進が目立った。代表6校のうち5校が初戦を突破し、準決勝で仙台育英と聖光学院(福島)が対決。昨夏は4強入りしたのが智弁和歌山、智弁学園(奈良)、近江(滋賀)、京都国際とすべて近畿勢だったのとは対照的に、戦力均衡を印象付けた。

東北勢は近年も決勝までは何度も駒を進めていた。2010年以降でも、11、12年の光星学院(現・八戸学院光星=青森)、15年の仙台育英、18年の金足農(秋田)の例がある。そのたびに日本一を阻んできたのは近畿勢であり、関東勢だった。

かねて関東や近畿の私学に有望選手が集まる傾向が強かったが、近年は東北の強豪校に野球留学する選手も増えている。聖光学院も登録選手18人のうち県外出身が15人。花巻東(岩手)出身で米大リーグで活躍する大谷翔平(エンゼルス)や菊池雄星(ブルージェイズ)ら東北出身の選手の活躍に憧れ、甲子園を目指す選手も増えてきた。

今大会で初戦を突破した東北勢5校はいずれも私学で、室内練習場など練習環境も整っている。交通網の発達により、練習試合や東北大会で互いに切磋琢磨できるようにもなってきた。仙台育英の須江監督は「東北は一つ。100年開かなかった扉が開いた」と言った。白河の関の〝呪縛〟が解かれたことで、今後の高校野球の勢力図も興味深いものになってきた。(丸山和郎)

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