徴用工訴訟 韓国最高裁、裁判官退官で月内にも判断 現地報道

韓国最高裁判所=ソウル
韓国最高裁判所=ソウル

【ソウル=時吉達也】いわゆる徴用工訴訟で、賠償を命じられた日本企業の韓国内資産の売却の可否について、韓国最高裁が月内にも判断を示す可能性が浮上した。複数の韓国メディアが裁判官人事を根拠に挙げ、20日までに報じた。

同訴訟では2018年に韓国最高裁で賠償命令が確定。昨年、すでに差し押さえられていた三菱重工業などの韓国内資産について、地裁などが売却を命じた。この決定を不服とする三菱重工業側の即時抗告は棄却され、今年4月以降、最高裁で三菱側の再抗告に対する審理が行われていた。

聯合ニュースは、2つの再抗告のうちの1件について、審理を担当する裁判官が9月上旬に退任予定であることを挙げ、「遅くとも8月中には決定が出る見通しだ」と指摘。もうひとつの再抗告に関しても、抗告時期や争点に違いがなく「ほぼ同じ時期に結論が出る可能性が高い」とした。

手続きをめぐっては、再抗告から4カ月が経過し、最高裁が理由を書かずに略式で棄却できる期限の今月19日を過ぎた。地裁の売却命令を維持するかどうかについて、決定文には具体的な判断理由が盛り込まれることになり、一部の司法関係者は「9月以降まで審理が長期化する可能性もある」との見方を示す。

韓国政府は7月下旬、問題解決に向け「外交努力を続けている」とする意見書を最高裁に提出。判断の先延ばしを求めているが、売却命令が確定し資産の「現金化」に至れば、「戦後最悪」の日韓関係がさらに悪化するのは必至だ。

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